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2013年9月4日水曜日

定住促進のために住民の皆さんができること

こんにちは!比之宮の小川です。

最近、うれしいことがありました。それは、
ある人にボランティアの軽いお仕事をいただいたのですが、
お仕事を私に頼んだ方が、結果に満足して下さっただけでなく、
その結果をお仕事にそのまんま利用していただいたことです。

そして一言、「これ仕事にしたら?また頼むわ!」


この経験から、地域の皆さんが
地域おこし協力隊の定住促進のためにできることを思いつきました。

一言でいうと、ひとりひとりの協力隊のスキルや能力に対価を払うこと。

詳しく説明します。

日本全国に600人いる「ひとりひとりの協力隊」に合わせるのは大変かもしれません。
ただ、分けてみると少しアプローチの仕方が見えます。
協力隊員にはいろんなタイプがいますが、ざっくり分けると3つに分けられます。
1)今までのスキルや経験を活かしたい人
2)今までのスキルや経験を捨てて、新たに開拓したい人
3)スキルも経験も無い人

皆さんができることは、
  • それぞれの協力隊員の得意なことを見極め
  • それに対して本音でほめること。つまらなかったら心を鬼にして伝えること。
  • もし財源を見つけたら、 試しにギャラ付きで仕事を発注してみること。満足のいく結果が出たら、また発注すること。満足がいかなかったら次のオーダーは無し。で、また別の仕事を与えてみる。リミットを決めて繰り返す。

どうしてこれが定住に繋がる可能性を上げるかというと
プロを育てるからです。

普通の人はいきなり独立せいっ!と言っても、できるわけがありません。
生活の基盤もなければ、ノウハウも人脈も経験も無いからです。
けれども協力隊は「普通の人」よりも優位な位置にいます。
一つは人脈です。それは信頼関係とも言い換えられます。
もう一つは最低限の生活が保障されていること。

ただ不利な条件としては、公務員なので
市場で戦えるノウハウや経験は積むことができません。
 公務員は、自分のどんなスキルに対して対価を払ってもらっているか全然わかりません。極端にいえばやってもやらなくても、お給料は自動的に払われます。
それでは、ふにゃふにゃのまま3年間が過ぎてしまいます。

仕事を発注するにあたって、
ギャラはお試し価格なのでちょっとで良いのですが、なくてはいけません。
責任感とプロとしての自覚が育たないからです。


基本給を下げて、「仕事の発注」という形で
協力隊にお金を払うというのも手かもしれません。
協力隊を「実力探し、試し期間」として位置づけるのです。

この期間にノウハウと経験を積んで実績を作れば、もしかしたら3年後には独立できるほどに成長しているかもしれない。そこまで行かなくても次のキャリアステップに生かせます。協力隊も失敗しても成功しても、自分の実力と強みがある程度分かるので、地域に恩義を感じるはずです。そしたら任期後も遠くから関わり続けてくれるかもしれません。


美郷町の協力隊員は20名以上いるので、それでは給料に差が出て不公平じゃないか!
と意見がでるかもれませんが、
最終的にはみんなに同じだけお金が行き渡るように制度設計すればいいことです。

もっと言うと、例えば、ギターの弾き語りが出来る人に出演料を払う、アイディアマンから知恵を借りる時はコンサル料を払う、草刈りが上手な人には作業料を払う、 外国語が得意なら授業料を払う、人脈が広くて深い人にコーディネートをしてもらってコーディネート費を払う、パンフレット作りが上手なら制作費を払う、料理が上手ならなおらいの食事を作ってもらう。その人のスキルに対価を払う。普通のことです。

実際、比之宮ではそうやって事業をまわしています。ユンボが得意な地域の方には作業代を払ってお仕事をお願いしていますし、パソコンが得意な若者にはお礼をお払いしています。

善意でやってもらう、というのは田舎の良い所ですが、独立してやっていけるようなプロは育ちません。プロが育たないということは、新たな仕事は生まれないと思うのです。
大金を払って都会の偉い先生を呼んで来て講座をするのも一つの手ですが、
人材育成、定住促進のもうひとつのうち手としてどうでしょう?

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